当社は長年培ってきた技術力に加え、時代のニーズに合わせて斬新なアイデア、新技術・新工法の知見を深めています。さらに地域に密着したきめ細かなサービスを心がけながら、道路橋をはじめとした構造物全般のコンサルティングを行っています。

主な業務内容

  • 道路橋の計画・設計
  • 歩道橋の計画・設計
  • 地下構造物の計画・設計
  • 防災構造物の計画・設計
  • 橋梁の耐震補強設計

道路橋の計画・設計

道路は私たちの生活に欠かすことのできない重要な社会インフラの1つです。その道路を造るためには、河川、交差道路、鉄道等の様々な交差物を跨ぐ必要があり、その役割を担う代表的な構造物が道路橋です。道路橋の設計に際しては、これらの交差条件をはじめ、地盤や地形の状況、環境配慮事項、施工条件等の様々な条件を俯瞰して、最も合理的かつ経済的な構造や材料を選択していきます。さらに関係者との調整を踏まえた上で橋梁の詳細設計、施工計画、維持管理計画までを行っています。

波形鋼板ウエブPC箱桁橋の設計例(鶴巻橋;岩手県)

軟弱地盤上に位置するため、死荷重軽減を目的として波形鋼板ウエブを用いたPC箱桁橋を採用しました。さらに、桁と橋脚上部を剛結したラーメン構造とすることで橋軸方向の耐震性向上を図り、同時に建設コストも縮減しました。

エクストラドーズド橋の設計例(願橋;広島県)

河川内における上下部工の施工性と地域のランドマーク性を考慮して、エクストラドーズド橋を採用しました。上部工施工においては、低床式の特殊ワーゲンによる張出し架設工法を計画し、出水期における河川の余裕高を確保して通年施工を行うことで工期短縮を実現しました。

張り出し架設によるPCラーメン箱桁橋を含む連続橋の設計例(馬洗川橋;広島県)

中国横断道尾道松江線が一級河川馬洗川、国道184号及びJR福塩線と交差する位置に計画される橋長696mのPC4径間連続ラーメン箱桁+PC(6+6)径間連結コンポ橋の橋梁詳細設計を行ったものです。架設工法としては、国道184号と馬洗川横過部に張出架設、JR横過部に架設けた架設を計画しました。

連続高架橋設計例(海田高架橋;広島県)

一般国道2号東広島バイパスにおける海田高架橋(延長約1.37km)の詳細設計を行ったものです。橋脚柱の設置位置が中央分離帯に限定されることから、橋脚はRC橋脚と鋼製橋脚を使い分けています。RC橋脚は、梁長を適用限界に抑えると柱幅が広くなって圧迫感を生じるため、柱中央にスリットを設けて景観性に配慮しました。

上部工夜間一括架設計画例[イメージCG](吉成高架橋;鳥取県)

鳥取市の吉成交差点において、朝夕ラッシュ時の渋滞緩和を目的とした吉成高架橋の設計を行ったものです。高架橋施工時のさらなる渋滞悪化を防ぐため、3径間連続の吉成高架橋については、当時はまだ事例が少なかった、自走式移動台車を用いた桁一括架設工法(夜間)による急速施工を計画しました。実際の上部工架設も一晩で予定通り終了し、翌日の地元紙には「一夜橋」として紹介されました。

橋梁拡幅設計例(新日野橋;鳥取県)

1級河川日野川を渡河する新日野橋の拡幅設計を行ったものです。拡幅側橋梁は、既設側と分離構造として計画しましたが、河川内であるため中仕切を設けて既設橋脚と接続した計画としています。なお、本業務では、既設橋脚柱のRC巻立て工法による耐震補強も併せて実施しています。(写真左側が既設橋、右側が拡幅橋。左右橋脚間が中仕切り壁。)

歩道橋の計画・設計

道路が発達してクルマ社会になると、人々の安全を確保するためには、歩行者の動線を確保することが重要です。この歩行者の動線を確保するために必要となるのが歩道橋です。歩道橋には、道路を跨ぐ横断歩道橋、それよりも規模がやや大きい歩行者デッキ、建物同士を空中で繋ぐペデストリアンデッキ等、様々な種類や呼称がありますが、共通するのは人の目に触れる機会が多くなる点です。したがって、歩道橋の設計では、構造設計と並行して景観的な検討・設計を加えるケースが多くなります。

ペデストリアンデッキの設計例(広島駅新幹線口東側ペデ;広島県)

広島駅新幹線口の東側に最初に建設されたペデストリアンデッキです。設計に際しては、隣接する新設ビルの計画と調整しながら、上屋、ガラス高欄、舗装材、化粧パネルのデザインや材質を工夫しました。

歩行者デッキの設計例[イメージCG](神奈川県新港地区)

横浜市新港地区の歩行者安全性向上と周辺との接続による地域の活性化を目的として計画された歩行者デッキの予備・詳細設計の事例です。周辺景観との調和性の検証を目的とした3Dモデルによる景観シミュレーションを実施しました。(現在施工中)

横断歩道橋の予備設計例[イメージCG](東京都)

東京都郊外に整備される4車線の幹線道路を跨ぐように計画されるスロープ付き横断歩道橋の予備設計を行った事例です。予備設計では、架橋位置や構造形式の計画検討に加え、通学路や沿道環境に配慮した景観パースを作成しました。

人道橋のデザイン提案例[イメージCG](横浜市)

横浜港に注ぐ大岡川を跨ぎ、桜木町駅と横浜市役所新庁舎を結ぶ人道橋のデザイン提案を行った事例です。遠方に浮かぶ日本丸の帆と調和する白い膜屋根をデッキ上に計画し、“港町よこはま”らしさを演出しました。

橋梁の耐震補強設計

古い基準で設計された橋梁は、大地震で大きな損傷を受け、最悪の場合には落橋して周囲に甚大な被害を与える可能性があります。これらを防止するためには、既設橋梁に耐震補強工事を施すことが重要であり、そのために当社では、構造条件、現場条件、対象部材等に応じた最適な耐震補強方法を選定し、橋梁形式と構造部材に応じた必要な耐震補強設計を行っています。

トラス橋の耐震補強設計例(蒲刈大橋;広島県)

瀬戸内海の下蒲刈島と上蒲刈島を結ぶ海上橋梁の耐震補強設計の事例です。橋梁形式は、鋼3径間連続下曲弦プラットトラスであり、3次元動的解析によって、各下部工躯体と上部工トラス部材の補強設計を実施しました。(現在施工中)

下部工他耐震補強設計例(山王橋;島根県)

2径間連続プレテンT桁橋の耐震補事例であり、中間橋脚については、RC巻き立て工法による補強を行いました。また、橋脚と橋台受け台は鋼製ブラケットによる拡幅を設計し、さらに橋台パラペットと桁下面をチェーンで繋ぐ落橋防止構造を設計しました。

橋梁設計におけるDX技術の活用

人口減少による技術者不足や生産性向上の観点から社会資本整備の分野でもデジタルトランスメーションの推進が急務になっており、当社が行う橋梁設計においてもDXの活用を推進しています。ここでは、その一例を紹介します。

BIM/CIMの活用(渡河橋設計業務における事例)

当該事例は、別途作成された3D地形モデルと本業務で作成した3D橋梁モデルを組み合わせて橋梁完成後の景観をシミュレーションしたものです。交差河川の状況が平面図と横断図ではわかりにくかったものが、3Dで表現することで高水敷地盤の凹凸が明確となり、施工計画に役立てることができました。下の図は、地盤の中の成層状況を3D化したものであり、支持層の状況がイメージしやすくなりました。

ARの活用(高架橋設計業務における事例)

ARは現実世界に仮想現実を拡張される技術であり、現地のスマホ画面を通して現地地形に座標を合わせた計画構造物の3Dモデルを確認することが可能となります。当該業務では、発注者との合同現地踏査時にこの技術を活用し、高架橋計画位置に関して発注者との合意形成に役立てることができました。

ページのトップへ戻る