RAEM-Lightに関わる最近の動向 2014年
●2014年12月22日
土木学会論文集D3(土木計画学)、Vol.70.No.5に弊社社員の論文2本が掲載されました。
土木学会論文集D3(土木計画学)、Vol.70.No.5に弊社社員の論文2本が掲載されました。
http://www.jsce.or.jp/committee/ip/monograph/fi le/ipv31-2014.html
- タイトル:空間的応用一般均衡モデルにおける地域間交易モデルの特性分析
-Armingtonアプローチと確率型空間価格均衡アプローチ- - 著者:佐藤 啓輔、小池 淳司
(概要)
空間的応用一般均衡(SCGE)モデルは国際貿易から国内交易まで多様な空間スケールを対象とした政策分析手法として実証的に活用されている。このように空間を扱った分析を行うためには、国家/地域間の財の流動及び、そのための意思決定メカニズムを具備した交易モデル(International / Interregional trade model)の構築が求められる。交易モデルの構造は、SCGEモデルの最大の特徴である地域別の政策実施効果の分布状況の計測に大きな影響を及ぼすことから、実証分析にあたっては、そのモデル構造の特性を十分に踏まえた活用が必要となる。本稿では、国内地域間を対象とした交易モデルをSCGEモデルに実装するにあたっての既往研究において活用されているモデルの現状及び課題を整理するとともに想定される対応策を示す。
- タイトル:空間的応用一般均衡モデルを用いた中央アジア内陸国における道路整備の経済効果把握
- 著者:佐藤啓輔、吉野 大介、小池淳司
(概要)
アジアの”Land-locked” countriesと呼ばれている内陸国は、貿易にかかる輸送コストの比重が大きく、これが貿易の発展を阻害する大きな要因となっている。このボトルネックを解消すべくADB等の援助機関が各国政府とともに国境をまたぐ幹線道路の整備を行っているが、これらの幹線道路の整備を各国の経済活動の活性化に繋げるには道路整備が地域経済活動へ及ぼす影響を定量的に把握することが重要である。本研究では、”Land-locked” countriesの一部の国々を対象に、現地の交通・物流状況を整理するとともに既存の統計調査結果を用いた産業・物流の実態を分析する。分析にあたっては、現状把握に加えて応用一般均衡(SCGE)モデルを適用し幹線道路整備による空間的な経済効果の波及状況を算出する。